「血潮」の項目は『大辞林』だとたかだか3行なので、他の項目を削って何とか押し込むことはできそうです。『三省堂国語辞典』の場合は、刊行が迫った頃に、絶対必要な新語を入れるため、削るべき古い語を必死で探し出すということも、けっこうありました。精神衛生には悪いですね。
辞書のアルバイトは優秀な学生に頼む必要があります。大学院生の頃、一緒に辞書のアルバイトをしていたある人は、特に車好きでもないのに、辞書のために自動車について深く調べていました。飲み会の席で「セダンとクーペの違い」について滔々とぶっていたのを印象深く覚えています。
松本先生が入院中の病院は「医療法人秀胤会」と肩書きがある。優秀な偉人の後胤が集まって結成した会、ということでしょうか。「秀胤」という人名はあるけど、熟語はあるのでしょうかね。
「血潮」のように抜けている項目が他にないかを探すのも大事だけど、なぜ「血潮」が抜けてしまったのか、原因究明も求めたいですね。よほど特殊な原因で落ちたのでないかぎり、24万語もあれば、他に同様に抜けている項目はきっとありそうです。
辞書の挿し絵は、その事物の特徴を捉えて描く必要があります。ということは、デフォルメして漫画ふうに書いたほうがより有効とも言えます。人の顔を説明するとき、写実的な肖像画よりもラフな似顔絵のほうが有効なのと同様です。漫画ふうの挿し絵の辞書、可能性ありそう。
馬締たちは、見出し語一覧と四校を付き合わせる作業に必死です。ところで、アニメでは膨大な見出し語一覧をどうやって用意するのだろう、『広辞苑』や『大辞林』から借りてくるわけにもいかないし、と思っていたら、私が千数百語に及ぶ一覧を作る役になったのでした。
とうとう装丁が決まった・・・。そして長かった確認作業も終わった・・・この皆で作り編んでいく文化祭のような感覚。こうやって縁や繋がりが出来ていくんだよなあ・・・。
松本先生ならずとも、辞書編纂者は長生きできるだろうか。『言海』の大槻文彦は、当時としては長命で、80歳以上生きた。『広辞苑』の新村出は90歳を超えたが、これは『広辞苑』の編集が刺激になったのかどうかは不明です。見坊豪紀先生は70代で亡くなりました。
結局「血潮」がたまたま抜けただけだったってことなのかな。そのたった一語を偶然見つけたのは、新人さんが「もってる」ってことなのかもしれないけど。
彼女が見つけなければ、完成発売した後も見つかることはなかったかもしれませんね。
【「舟を編む」サブタイトル語釈当てクイズ!】
正解は②でした♪
①は新明解国語辞典、③は集英社国語辞典、④は大辞泉からの引用でした!
自負・プライド・矜持、これを持って仕事をがんばる人は、かっこよく見えるものですね。
松本先生の不穏な引きからCパートはほのぼの…な様でいて、今回タケさんが亡くなっているというのがはっきりと示された後だけに恐怖しかないのですが松本先生…
コスト度外視、採算度外視でひたすら人海戦術で漏れをチェックしてるようにしか見えなくて、予算大丈夫なのかそれ、そもそも言葉が抜けた原因の対策を先にやらないと同じ結果になるんじゃないかとか、自己満足な仕事してるようにしか見えなくて、どうにも感動できない
馬締って、うらやましいくらいの幸せ。
特に大量の本を下宿に置くことを許されて、そのまま家主の孫娘と
結婚して、住居の心配をしなくていい。
引っ越しの度に本を処分してきた立場からするとその点だけでも。
エンディングの曲好きっす。
『舟を編む』、原作を読んで映画も見ているのだけれど、つくづく原作の構成の良さを感じる。勿論映画、アニメの脚本、構成も素晴らしいのだけれど、このペースで来週最終回なのはとてもバランスが良いなぁ。
【10話感想】言葉の抜けを発見して一時はどうなることかと思ったけど、冷静に判断してスタッフに指示を出す馬締さんすっかり主任らしくなったなぁ。辞書って、水面下でたくさんの人が地道で根気のいる作業を繰り返すことで作られてるんだと実感させたれた回だった
『舟を編む』みたいなアニメがめちゃくちゃ評価される世界線に行きたいような、でもこの良さは分かる人だけに分かる狭い中で完結させたいような、オタク特有の面倒くささを発症させてるけど、何はともあれ、『舟を編む』、名作すぎる。
なんか美談にしてるけど、余計なコストかけて、前と同じ人間系のチェックしかやってないし、原因究明とか再発防止策とか何もやってないから、会社から見れば全然美談でも何でもないし、ふざけんなって思ってるだろうな、と思う。
何年経ったのか判らないけど、ねこちゃん元気よねぇ。始めの方でも子猫って訳じゃなかったし結構年だと思うんだけど。いや元気でいいんだけれども。
臨時バイトさん達のモチベフォローに西岡さんが活躍してたのさすが。馬締さんは悪夢を見ていたけれど、現実は他に抜けが無くてよかった。そしてバイトさん達がみんな辞書作りの楽しさを体験して明るい顔で帰っていったのが本当に嬉しい。ミスから生まれた不思議なご縁ですね。
馬締さんの書斎などが時々出て来るけれど、懐かしい感じで一杯になる。
亡父の書斎、本棚を思い出す。
並んでいる本の感じとか佇まいとか、似ている。
馬締さんの書斎の日当たりはどうなのだろう?
廊下はよいとして、お部屋はカーテンの覚えがなく…本の背が陽に焼けない?
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