理事長「音ノ木坂学院は来年より生徒募集を辞め、廃校とします」
穂乃果「その話、本当ですか?」
音ノ木坂学院の廃校。
それは、今度行われるオープンキャンパスの評価によって左右される。
希「どうするつもり?」
絵里「決まってるでしょ」
穂乃果「何とかしなくちゃ…」
タイムリミットは、オープンキャンパスが開催される2週間後の日曜日。
その評価が悪ければ、廃校は決まる。
学校の存亡をかけた少女たちの戦いの火蓋は今、切って落とされる!
秋葉原、神田、神保町の3つの街の狭間にある伝統校・国立音ノ木坂学院。
これは、廃校の危機に陥った学院を救うために立ち上がった9人の少女たちの物語である。
凛「凛たち、やっぱ下級生がいない高校生活?」
にこ「そうなるわね」
穂乃果「とにかくオープンキャンパス、ライブやろう! それで入学希望者を増やすしかないよ!」
一方…
絵里「これより生徒会は独自に動きます。何とかして廃校を食い止めましょう」
生徒会役員による様々の意見が飛び交う中、μ’sのライブも候補に上がる。
絵里「他には?」
海未「まだ駄目です。それでは全然」
真姫「何が気に入られないのよ!?」
穂乃果たちは練習を重ねるも、海未の表情はいつも以上に厳しかった。
その後、海未は絵里にダンスを教わろうと考えている。
真姫「私は反対、潰されかねないわ!」
穂乃果「ダンスの上手い人がいて、ダンスを教わりたいって話でしょ? 私はいいと思うけどな」
にこ「どうなっても知らないわよ?」
一方…
絵里「このように、音ノ木坂学院の歴史は古く、この地域の発展にずっと関わってきました。更に、当時の学院は音楽学校という側面も持っており、学院内はアーティストを目指す生徒に溢れ、非常にクリエイティブな雰囲気に包まれていたといいました」
絵里の話に亜里沙たちもついていけなかった。
亜里沙「亜里沙はあまり面白くなかった。何でお姉ちゃん、こんな話してるの?」
絵里「学校を廃校にしたくないからよ」
その時、亜里沙は疑問に感じた。
これが本当に絵里の成すべきことなのかを。
絵里「分かったわ。あなた方の活動は理解できないけど、人気があるのは間違いないようですし、引き受けましょう。でも、やるからには私が許せる水準まで頑張ってもらうわよ」
絵里にはバレリーナとしての過去があった。
プロに引けを取らない程の技量を持ち、一度は上位には食い込んだ。
だが、あと一歩のところで挫折するという辛い過去を味わっていた。
絵里がスクールアイドルに否定的なのは、その経験にこそあったのだ。
絵里「もういいわ、ここまで。今度のオープンキャンパスには学校の存続がかかっているの。もし出来ないなら早めに言って、時間がもったいないから」
穂乃果「ありがとうございました。明日もよろしくお願いします!」
そして翌朝。
絵里「辛くないの? 昨日あんなにやって、今日また同じことをするのよ?」
それでも穂乃果たちは諦めようなどしなかった。
それだけに彼女たちの学校を存続させようとする強い想いが絵里以上にあったのだ。
絵里は思い悩んでいた。
自分が本当にしたいことは一体、何なのかを。
そして、穂乃果たちの熱意さの前に絵里の心は次第に迷いを募らせていた。
希「うちな、ずーっと思ってたことあるんや。えりちは本当は何がしたいんやろうって。いつも何かを我慢してるようで…」
希「学校を存続させようっていうのも、生徒会長としての義務感やろ? だから理事長はえりちの事を認めなかったんと違う? えりちの…本当にやりたいことは?」
その時、絵里は強い感情を露わにした。
絵里「何よ…何とかしなくちゃいけないんだからしょうがないじゃない! 私だって、好きなことだけやって、それだけで何とかなるんだったらそうしたいわよ! 今更アイドル始めようなんて…私が言えると思う?」
絵里「私の…やりたいこと…そんなもの…」
…その時である!
穂乃果「生徒会長…いや、絵里先輩、お願いがあります」
絵里「練習? なら昨日言った課題を全部…」
穂乃果「絵里先輩、μ’sに入ってください! 一緒に歌って欲しいです、スクールアイドルとして」
絵里「私がそんな…だいたい…私がアイドルなんて…」
希「やってみればええやん? やりたいからやってみる。本当にやりたいことって、そんな感じで始まるんやない?」
そして、音ノ木坂学院のオープンキャンパスはついに当日を迎えた。
穂乃果「私たちは音ノ木坂学院のスクールアイドル・μ’sです。これからやる曲は私たちが9人になって、初めてできた曲です。スタートの曲です!」
穂乃果「聴いてください!」
μ’s「「「「「「「「「僕らのLIVE 君とのLIFE」」」」」」」」」」
さあ、9人になったμ’sのライブの始まりだ!
絵里と希を加え9人となり、オープンキャンパスのライブを成功させたμ’s。
それはμ’sにとって、新たな始まりを意味していた。
そして、一つの呪縛から解き放たれた絵里の微笑みはいつも以上に輝かしかった。
(つづく)
【僕らのLIVE 君とのLIFE】
オープンキャンパスで披露された楽曲であり、作中ではμ’sが9人になって初めて披露した楽曲でもある。
元は、μ’sの記念すべきデビューシングルの曲である(尚、デビュー当時はラブライブ!名義)。
今回はアニメ化に当たって、PVは新規で制作されている。
衣装は赤と白が印象的なマーチングバンド風にかっちしたフォルムに、動きのあるフリンジとプリーツスカートをあしらったデザインが特徴。
ファイナルライブでは衣装が新調されており、そちらはリボンやネクタイなどがそれぞれのメンバーカラーになっている。
全員揃ったなー!
仲間集めの段階でどう絵里がμ’sに加わるのか初見の時はくっそわくわくした思い出
来週はミナリンスキーの伏線回収かな?w
【次回予告】
秋葉原の伝説のメイド・ミナリンスキーの名を持つことり。
そして、ゲリラライブに向けた作曲の中、ことりはたちまちスランプ状態に陥る。
次回、ラブライブ!
『ワンダーゾーン』
お楽しみに。
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