さて、今日のラブライブ!は
穂むらから物語が始まる。
穂乃果の母「こんなことになっていたなんて…」
雪穂「これってまずいよね…」
穂乃果の母「ええ、まずいってもんじゃないわ、もう手遅れね」
雪穂たちは穂乃果の身体測定の結果に唖然としていた。
穂乃果「あっ、それ身体測定の紙、どこにあったの? 封開けたっきりどっか行っちゃって」
穂乃果の母「あなた、まだ知らないの?」
穂乃果「何が? ほえー身長157cm、変わんないなぁ、それから体重…」
スクールアイドル・μ’s。
これは、スクールアイドルの祭典・ラブライブ!で優勝を掴み取るために立ち上がった9人の少女たちの物語である。
海未「弛んでる証拠です。書類もこんなに溜め込んで、全てに対してダラしないからそんなことになるんです!」
穂乃果「ごめんごめん。でもさ、毎日あんなに体動かして汗も?いてるでしょ? まさかあそこまで体重が増えているとは…」
確かにそう思うことも無理はなかった。
海未「どうやら現実を知った方が良さそうですね」
疑問に感じた海未は穂乃果にファーストライブの時の衣装を着せようとする。
海未「私の目が間違ってなければこれで明らかになるはずです。穂乃果の身に何が起きたのか」
穂乃果の体重は明らかに増えていた。
海未「体重の増加は見た目はもちろん、動きの切れのなくし、パフォーマンスに影響を及ぼします。増してや穂乃果はリーダー、ラブライブ!に向けてダイエットしてもらいます!」
所変わって、部室。
ここにもまた新たな被害者が現れようとしていた。
花陽「食べたいときに食べられないのは…」
凛「かよちん…」
真姫「気のせいかと思ってたんだけどあなた最近…」
花陽もまた、穂乃果と同じ末路を辿っていた。
絵里「まさかこんなことになっていたなんて…」
希「まあ、2人とも育ちざかりやから、そのせいもあるんやろうけど」
にこ「でもほっとけないレベルなんでしょ?」
海未「夜の食事を多く摂ると、体重増加に繋がります。その分、朝ご飯はしっかり食べられるのでご心配なく」
花陽「頑張るしかないよ、穂乃果ちゃん」
穂乃果「そうだね」
その後、生徒会では予算会議が控えており、各部から予算の申請が集まっていた。
生徒「美術部なんですけど、急いだほうが良いかと思って直接予算申請書を持ってきました」
海未「はい、問題ありません。ありがとうございます」
生徒「じゃあ、お願いします」
先日のハロウィーンイベントのライブ動画の再生数が格段に膨れ上がっており、A-RISEにとって強力なライバルになるとも言われていた。
真姫「最終予選は見逃せないって」
凛「よーし、最終予選も突破してやるにゃ!」
絵里「それまでに2人にはしっかりしてもらわないとね」
かくして、穂乃果と花陽のダイエットが始まった。
穂乃果「この階段…こんな…きつかったっけ…」
2人の体に重りをつけていることを考えれば当然のことである。
海未「はい、じゃあこのままランニング5㎞スタート!」
穂乃果「海未ちゃんの鬼!」
そして、1週間後。
穂乃果「行ってきまーす、行くよ花陽ちゃん!」
凛「頑張ってるにゃー!」
絵里「順調そうね、ダイエットも」
だが、果たしてそうだろうか?
穂乃果「いやー美味しかったねー」
花陽「見て見て、今日でサービススタンプ全部溜まったよ! これで次回はご飯大盛り無料」
穂乃果「大盛り無料、それって天国!」
花陽「だよねだよね」
…その時である!
海未「あなたたち…さあ説明してもらえますか?」
その後、花陽は運動の成果により元の体重に戻すことができた。
しかし、一方の穂乃果は全く変化がなかった。
海未「本当にメニュー通りトレーニングしてるんですか?」
穂乃果「してるよ、ランニングだって腕立てだって」
海未「昨日、ことりからお菓子をもらっていたという目的情報もありますが」
穂乃果「あれは一口だけ」
海未「雪穂の話によると昨日自宅でお団子も食べていたとか」
穂乃果「あれはお父さんが新作を作ったから味見してて」
海未「で、その後のケーキは?」
海未「何考えているんです? あなたはμ’sのリーダーなのですよ! 本当にラブライブ!に出たいと思ってるのですか?」
穂乃果「当たり前だよ!」
海未「一体あなたは何でいつもいつもこうなのです! 私だってこんなガミガミ言いたくないんですよ。それじゃ私が鬼軍曹みたいじゃないですか!」
その頃、生徒会では思わぬ事態が起こっていた。
予算会議前に美術部の予算が通ってしまっていた。
海未「そんなことあり得ません、会議前なのに承認なんて…」
何故このような事態になってしまったのか、それにはこういう訳があった。
美術部員「ええっ! 今更言われても困るよ。こっちが承認してくれたんでしょ?」
海未「ですからあれは間違いで」
美術部員「だったらその時言ってくれれば良かったじゃない。私みんなに話しちゃったし、今からダメだったなんて言えないよ」
希「今は予算のことどうにかしないと」
絵里「3年生に美術部OGの知り合いがいるから私からちょっと話してみるわ」
穂乃果「でも、私たちで何とかしなきゃダメなんじゃないかな? 自分たちのミスだもん。私たちで何とかするよ。今の生徒会は私たちがやってるんだから」
その後、穂乃果たちは夜遅くまで残って予算案の作成に明け暮れていた。
ことり「海未ちゃん、そっちのは?」
海未「今、計算合いました」
穂乃果「こっちももうすぐ終わりそうだよ。よーし、ラストスパート!」
美術部員「まず美術部の件について説明してもらえますか?」
穂乃果「それでは説明させていただきます。美術部予算の件に関して、完全に生徒会のミスです。承認の承認箱に間違っていたものに判を押してしまったもので弁解のしようもありません」
穂乃果「それで予算ですが音ノ木坂学院は今年廃校を免れた状態です。生徒の数も去年に比べて少ないのが現状です。そこで勝手ながら生徒会で予算案を作成させていただきました。副会長、お願いします」
海未「各部去年の予算と本年度提出されている希望額から暫定で振り分けてみました。各部とも要求額に届いておりませんが全ての部で希望の8割は確保しています」
穂乃果「この予算案であれば各部の今年度の活動に支障はきたさないと思います。来年度生徒が増えることを信じ、今年はこれでご理解いただければと思います。生徒会として精一杯考えました」
海未「至らぬところもありますが」
ことり「どうか、どうかお願いします」
穂乃果・ことり・海未「「「お願いします!」」」
にこ「予算案に賛成の人!」
今年度の予算案に参加者全員賛成するのだった。
その後…
花陽「それで予算どうしちゃったの?」
穂乃果「本当危なかった」
ことり「でも上手くいってよかったね」
穂乃果「ありがとう、にこちゃん」
海未「さあダイエットです」
穂乃果「それがさ、さっき測ったら戻ってたの」
ことり「本当?」
穂乃果「うん、3人で一生懸命頑張ってたら食べるの忘れちゃって」
凛「分かりやすいにゃー」
真姫「3人信頼し合いあってるんだもんって」
穂乃果「いやー今日もパンが美味い!」
海未「またそんなものちょっとなことを…こら!」
穂乃果「食べてもいいでしょ、戻ったんだから」
海未「いけません!」
穂乃果「海未ちゃんも食べようよ」
海未「いけません! こっちに渡しなさい!」
穂乃果「やーだよーだ!」
海未「待ちなさい!」
一連の危機を脱した穂乃果たち。
テレビの前の君も太りすぎには気をつけるのだ。
心を鬼にした海未コーチは君のすぐ近くにいるかも知れない…。
(つづく)
【次回予告】
最終予選の曲を巡り意見が纏まらないμ’s。
そんな中、絵里と希の真相を掴むべく真姫は2人を追う。
次回、ラブライブ!
『私の望み』
お楽しみに。
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