スクールアイドル・μ’s。
これは、スクールアイドルの祭典・ラブライブ!で優勝を掴み取るために立ち上がった9人の少女たちの物語である。
最終予選は12月。
そこで勝ち抜いた1チームが決勝に進出できる。
希「次を勝てば念願のラブライブ!やね」
花陽「でもA-RISEに勝たなきゃいけないなんて」
穂乃果「今は考えても仕方ないよ、とにかく頑張ろう!」
穂乃果「よーし、じゃあ皆行くよ!」
…ところがである!
ことり「誰か一人足りないような…」
その人物こそ矢澤にこであった。
穂乃果「にこちゃーん、どこ行くの?」
にこ「大声で呼ぶんじゃないわよ!」
穂乃果「どうしたの、練習始まってるよ」
にこ「今日はちょっと用があるの、それより最終予選近いんだから気合い入れて練習しなさいよ!」
穂乃果「はい」
その後、にこの行動に不審を感じた穂乃果たちは彼女の後を追うことにした。
凛「お店に入っちゃったよ」
真姫「何で後つけるの?」
穂乃果「だって怪しいんだもん」
そして、バイトを終えたにこは買い物を済ませる。
海未「普通に買い物してるみたいですね」
穂乃果「なーんだ、ただの夕飯のお買い物かぁ…」
海未「でも、それだけで練習を休むでしょうか」
ことり「ラブライブ!出場が決まって気合いも入ってるはずなのに」
花陽「よほど大切な人が来てるとか」
真姫「どうしても手料理を食べさせたい相手がいるとか」
穂乃果「あっ、逃げた!」
にこ「なんでついてきてんのよ!」
再びにこに逃げられた!
穂乃果「結局逃げられちゃったか…」
海未「しかし、あそこまで必死なのは何故なのでしょう?」
真姫「にこちゃん、意地っ張りで相談とかほとんどしないから」
…その時である!
花陽「あれ…」
穂乃果「にこちゃん?」
海未「でもちょっと小さくないですか?」
真姫「そうね」
凛「そんなことないよ、にこちゃんは3年生の割に小さ…小さいにゃー!」
μ’sの前に現れた謎の少女。
果たして彼女は何者なのか!?
?「あれ、もしかしてあなた方μ’sの皆さんではありませんか?」
絵里「え、知ってるの?」
?「はい、お姉様がいつもお世話になっております。妹の矢澤こころです」
海未「一体、何なんですか?」
花陽「もしかしてにこちゃん、殺し屋に狙われてるとか?」
こころ「何言ってるんです、マスコミに決まってるじゃないですか! パパラッチですよ! 特にバックダンサーにの皆さんは顔がバレているので危険なんです!」
絵里「バック」
希「ダンサー?」
真姫「誰がよ?」
こころ「スーパーアイドル矢澤にこのバックダンサー、μ’s! いつも聞いてます。今お姉さんに指導を受けてアイドルを目指していられるんですよね」
こころ「頑張ってくださいね、ダメはダメなりに8人集まれば何とかデビューくらいは出来るんじゃないかってお姉様、言ってましたから」
真姫「何がダメはダメなりよ!」
こころ「そんな顔しないでください。スーパーアイドルのお姉様に見習っていつもにっこにっこにーですよ」
にこ「あ…あんたたち…」
こころ「お姉様、お帰りなさい。バックダンサーの方々がお姉様にお話があると…」
にこ「こころ、悪いけど私、今日仕事で向こうのマンションに行かなきゃいけないから」
逃げるにこを追う絵里たち。
にこ「何で何度も逃げなきゃならないのよ!」
…その時である!
?「あ、お姉ちゃん!」
にこ「あ、ここあ!」
穂乃果「にこちゃんの家では元から私たちはバックダンサー?」
希「多分、元からスーパーアイドルだったってことやろな。にこっちが1年の時、スクールアイドルやってたって話は前にしたやろ?」
希「きっとその時妹さん達に話したんやないやないかな? アイドルになったって。けど、ダメになった時、ダメになったとは言い出せなかった。にこっちが1年の時からあの家ではずっとスーパーアイドルのまま」
海未「確かにありそうな話ですね」
花陽「アイドルにすごく憧れてたんじゃないかな、本当にアイドルでいたかったんだよ。私もずっと憧れていたから分かるんだ」
絵里「1年の時、私見たことある。その頃私は生徒会もあったし」
遡ること2年前、にこはスクールアイドルとして活動していた。
だが、他のメンバーが相次いで脱退し、にこのスクールアイドルとしての道は潰えてしまっていた。
それから数日後。
穂乃果「にーこちゃん」
にこ「練習なら出られないって! !?」
こころ「お姉様」
ここあ「お姉ちゃん」
虎太郎「学校」
にこ「ちょ、何で連れてきてんのよ」
穂乃果「だって、こころちゃん見たいって言うから、にこちゃんのステージ」
にこ「これって?」
絵里「にこにぴったりの衣装を私と希で考えてみたの」
希「やっぱりにこっちには可愛い衣装がよく似合う。スーパーアイドルにこちゃん」
絵里「今、扉の向こうにはあなた一人だけのライブを心待ちにしている最高のファンがいるわ。さあ、皆待ってるわよ!」
にこ「こころ、ここあ、虎太郎、歌う前に話があるの。実はね、スーパーにこは今日でおしまいなの」
こころ「アイドル辞めちゃうの?」
にこ「やめないよ。これからはここにいるμ’sのメンバーとアイドルをやっていくの」
こころ「でも皆さんはアイドルを目指している」
虎太郎「バックダンサー」
にこ「そう思ってた。けど違ったの。これからはもっと新しい自分に変わっていきたい。この9人でいられる時が一番輝けるの!」
にこ「一人でいる時よりもずっと、ずっと、今の私の夢は宇宙No.1アイドルにこちゃんとして、宇宙No.1ユニットμ’sと一緒により輝いていくこと、それが一番大切な夢! 私のやりたいことなの!」
こころ「お姉様」
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