新たに開催されるラブライブ!の予選で使用できる曲は未発表のものに限られるという新たなルールが設けられた。
出場チームが予想以上に膨れ上がり、中にはプロのアイドルをそのままコピーをしている者もいるのだ。
スクールアイドル・μ’s。
これは、スクールアイドルの祭典・ラブライブ!で優勝を掴み取るために立ち上がった9人の少女たちの物語である。
μ’sは新たな曲を作るべく都心から離れた長閑な山へ向かった。
ことり「わぁー綺麗」
希「空気が澄んでるね」
凛「やっぱり真姫ちゃんすごいにゃー! こんなところにも別荘があるなんて」
花陽「歌も上手いし、完璧だよね」
真姫「と、当然でしょ! 私を誰だと思ってるの!?」
絵里「まぁまぁ、早く別荘に移動しましょ。 今回は本当に時間がないんだから」
海未「その通りです。」
ことり「海未ちゃん、その荷物は?」
絵里「ちょっと多くない?」
海未「山ですから。むしろ皆こそ軽装すぎませんか? さ、行きましょ。山が呼んでいますよ!」
…ところがである!
凛「あれ? 何か足りてない気がしないかにゃ?」
ことり「忘れ物?」
凛「忘れ物じゃないけど…何か足りてない気が…」
その忘れ物たるものこそ、穂乃果のことであった。
かくして、予選に向けた作業が始まった。
真姫は作曲、海未は作詞、ことりは衣装を担当する。
真姫「じゃあ、私たちは曲を作っていきましょ」
そして、残るメンバーは練習に入る。
絵里「さあ、まずは基礎練習から」
凛「気持ちいいねぇ」
希「やっぱりやな、スピリチュアルパワー全開や」
花陽「眠くなっちゃうね」
穂乃果「すぅ…」
花陽「寝てる!?」
絵里「ちょっと、休憩は5分よ?」
にこ「分かってるわ」
…その時である!
にこ「あっ、私のリストバンド!」
にこ「と…届かない…手伝ってよ!」
凛「もう…限界だよ…」
にこ「あと…少し…もうちょっと…よし…もう…すこ…し…」
凛「ダメにゃー!」
真姫たちはこれまでにない強いプレッシャーに追い討ちをかけられていた。
海未「気にしないようにはしているのですが…」
ことり「うまくいかなくて予選敗退になっちゃったらどうしようって思うと…」
真姫「私はそんなの関係なく進んでたけどね」
凛「その割には譜面真っ白にゃ!」
その頃、作詞班。
海未「凛、絶対にこの手を放してはなりません! 死にますよ!」
凛「いやぁぁぁ、今日はこんなのばっかりにゃー!」
希「ファイトが足りんよ!」
凛「酷いにゃ! 凛はこんなとこ全然行きたくなかったのにー!」
海未「仕方ありません。今日はここまで明け方まで天候を待って翌日アタックをかけましょう。山頂アタックです!」
凛「まだ行くのぉ!?」
その頃、作曲班。
真姫「全く、こんな3年生のために曲考える方の身にもなってよ」
にこ「今なんて言った? 今、3年生のためって言ったわよね?」
真姫「だったら何よ」
にこ「そうじゃないかと思ってたのよね。3年生のためにいい曲作って、3年生のために勝とうって」
真姫「そ、そんなこと…」
にこ「曲はいつもどんな時も全員のためにあるのよ」
真姫「な、なに偉そうに言ってんのよ!」
にこ「部長だもん。当たり前でしょ」
穂乃果「9人もいるんだよ! 誰かが立ち止れば誰かが引っ張る。誰かが疲れたら誰かが背中を押す。みんな少しずつ立ち止まったり少しずつ迷ったりして、それでも進んでるんだよ! だからきっとできるよ! ラブライブ!の予選の日はきっとうまくいくよ!」
凛「綺麗だにゃー」
希「星はいつも自分のことを見てくれる。星空凛っていうくらいなんやから星を好きにならないとね」
海未「星座も詳しいみたいですね」
希「南に向かう流れ星は物事が進む暗示、一番大切なのは本人の気持ちよ」
【次回予告】
地区予選が迫る中、新たなるステージを探るμ’sの前にA-RISEが現れた。
A-RISEの圧倒的な実力にμ’sは如何に立ち向かうのか?
次回、ラブライブ!
『ユメノトビラ』
お楽しみに。
ああ、これで来週ユメノトビラ演ってくれたら、もう号泣必至。しかも来週、土曜日にユメノトビラを見て、次の日さいたまスーパーアリーナに向かうという奇跡。気づいた時には震えた。
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