「何も知らないと言いながら。
「阿良々木暦のことなら何でも知っていた。
「あなたが知っているんです。阿良々木先輩──意味深なその言葉の意味は、そのまんまの解釈でよかったんだよ」
暦「ひたぎ……が、羽川が……、忍が……、斧乃木ちゃんが……、みんなが、助けてくれた……みんなが助けてくれた僕を、僕が助けないなんて……、そんなこと、あっていいわけないだろう……」
扇「…………」
暦「これまで僕がしてきたことが間違いじゃなかったと言うのなら──今、こうしていることも、きっと間違いじゃないはずだ」
僕は言った。
暦「僕は、間違えてない」
そう。
きみが間違えていないように。
思えば最初から、扇ちゃんは羽川のことを警戒していた──羽川のすごさを誰より知っているのは僕なのだから当たり前だが。
ブラック羽川に対するダークこよみんだったとするなら、彼女達の不仲もしっくりくる。
阿良々木くん。こんな人気のない場所で、
メメ「僕の可愛い姪っ子を乱暴に押し倒して、何をするつもりだよ──まったく、阿良々木くんは元気がいいなあ、何かいいことでもあったのかい?恋人のいる身で、学校の後輩にいかがわしいことをするもんじゃないよ」
姪っ子?そう言った。扇ちゃんのことを。
忍野メメが、そう言ったのだ。
つまり、親戚として、忍野メメが忍野扇を認知したのである──それが何を意味するかと言えば、忍野扇の存在である。
ここにいる彼女が。
嘘偽りじゃあなくなった。
だから──『くらやみ』は消滅した。
火憐「兄ちゃん兄ちゃん。あたしももう来月からは高校生だからさ、今までみたいにいちゃいちゃできなくなるから、最後に口移しで食事しようぜ!」
暦「…………」
火憐「そしてお互い、歯を磨き合おうぜ!」
暦「お前が磨くべきは知性だ……」
八九寺「本来ならば卒業式に出席してお祝いして差し上げたいところなのですが、まあ神が行くと凡俗を騒がせてしまうかもしれませんから、気を遣っておきますね」
暦「お前の神社誰も参拝しないよ。また神不在の町になっちゃうよ」
八九寺「北白蛇神社は自由参拝ですので、本当にいつでも遊びにきてください」
暦「ああ。いつでも遊びに行くよ」
お前の家に。
僕はそう言った。
八九寺「はい、わたしの家に」
暦「お前が明日死ぬのなら、僕の命は明日まででいい──お前が今日を生きてくれるなら、僕もまた、今日を生きていこう」
忍「お前様が明後日死ぬのなら、儂は明々後日まで生きて──誰かに、お前様の話をしよう。我があるじ様の話を誇らしく、語って聞かせよう」
暦「戦えると言えば……、影縫さんは北極にいるらしいことが判明したぜ。忍野の存在を知った臥煙さんが五分で調べたんだけど──斧乃木ちゃんが迎えに行こうとしたんだけれど、今、ホッキョクグマと戦うという、どこかで聞いたような武者修行に興じているから、いいって言ってるらしい」
忍「昔々あるところに、阿良々木暦という変な奴がおったそうじゃ──そしてそやつは、今もおる」
めでたしめでたし。
共に走る影から、そんな朗読が聞こえた。
続きが気になる物語だった。
一話前まで不気味にすら思っていた扇ちゃんのヒロイン感たるやッ!!
CVを担当した水橋さん、本当凄かったわ…無機質というか、感情が籠っているようで掴めない感覚、真意が何処までも分からない言動、話し方…演技ってすげぇ(小並感)
改めてオーディオコメンタリ聞きます、最高でした!
「終物語」のTV放送最終話ご視聴ありがとうございました!
続編となる『続・終物語』は11月10日より全国の30劇場でイベント上映開始!これまでアニメ〈物語〉シリーズをお楽しみ頂いた皆様にこそお楽しみ頂きたい作品です!ぜひ劇場でご覧ください! 本予告
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総括:
忍野扇の存在を,忍野忍が『姪っ子』だと認知する事で世界のシステムから解放されると。なんかシュタゲ的であるのですが
にしても,忍野が出るとやっぱ盛り上がります☆
羽川翼も探偵シリーズへの橋渡しも見えて,今までのヒロインと後日談もあって綺麗に完結してるんですがまだ続くのね。
「終物語」第二期#07-暦の自己批判精神からの忍野忍。「青春の終わり、物語の終わり」。初めて狼狽えた扇、やはりいつも通り助けてしまう暦、忍野メメの認知で彼女は存在してくらやみは消え。そして後日談。頭脳を売ったてどんな手をw "ひたぎ"呼びにSっ気出す羽川w EDは実に最終回らしく。
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